教育・子育て

2022/11/13

集中力を高める食べ物と食べ方|朝食・おやつ・勉強前に選びたい栄養素

「宿題を始めても、すぐにぼんやりしてしまう」「午前中の授業に身が入っていないようだ」と感じることはありませんか。

集中が続かない理由には、睡眠、体調、学習環境などさまざまな要因があります。食事もそのひとつですが、特定の食べ物だけで集中力が上がるわけではありません。この記事では、毎日の食事で不足しないようにしたい栄養素と、朝食・おやつ・勉強前の取り入れ方を紹介します。

記事の情報は2026年8月21日時点です。
健康な方の日常的な食事を想定した一般情報です。食物アレルギー、持病、貧血の疑いなどがある場合は、医師や管理栄養士の指示を優先してください。

食べ物で集中力は変わるのか

作業に集中している様子

脳や体を動かすためには、食事からエネルギーと栄養素をとる必要があります。食事を抜いたり、限られた食品だけで済ませたりする日が続くと、体調や生活リズムを整えにくくなります。

文部科学省の調査では、朝食を毎日食べている子どものほうが、学力調査の平均正答率が高い傾向が示されています。ただし、これは朝食だけが成績を決めるという意味ではありません。睡眠や家庭での生活習慣なども関係するため、「朝食を食べれば必ず集中できる」と断定せず、生活の土台のひとつとして考えましょう。

大切なのは、ひとつの成分に頼ることではなく、主食・主菜・副菜などを組み合わせ、必要な栄養を日々とることです。

集中して取り組むために意識したい5つの栄養素

さまざまな食材

炭水化物:体と脳のエネルギー源になる

ごはん、パン、麺、いも類などに含まれる炭水化物は、体内でブドウ糖に分解され、エネルギーとして利用されます。

ブドウ糖をとろうとして、甘い飲み物や菓子だけに偏る必要はありません。主食を基本にし、主菜や副菜と組み合わせるほうが、さまざまな栄養素を一緒にとれます。

鉄:酸素を運ぶ働きに欠かせない

鉄は、赤血球のヘモグロビンをつくる材料になり、全身へ酸素を運ぶ働きに関わります。不足すると疲れやすさなどが現れることがあるため、成長期には意識したい栄養素です。

赤身の肉、レバー、かつお、まぐろ、あさり、小松菜、大豆製品などに含まれます。植物性食品に含まれる鉄は、野菜や果物などビタミンCを含む食品と組み合わせる方法があります。

強い疲れや顔色の悪さなどが続く場合は、食事だけで判断せず医療機関へ相談してください。自己判断で鉄のサプリメントを多量にとることは避けましょう。

DHA・EPA:魚からとれるn-3系脂肪酸

DHAやEPAは、さば、いわし、さんまなどの魚に含まれる脂質です。「食べればすぐ集中力が上がる」とはいえませんが、魚を主菜の選択肢に入れることで、食事のバリエーションが広がります。

魚が苦手な場合は、さば缶をカレーに加える、鮭やツナをおにぎりの具にするなど、食べやすい形で少量から試してみましょう。

ビタミンB群:エネルギー代謝を支える

ビタミンB1などのB群は、エネルギー代謝に関わる栄養素です。ビタミンB1は豚肉、玄米、大豆製品などに含まれます。

主食だけで済ませず、肉・魚・卵・大豆製品や野菜を組み合わせることで、食事全体のバランスを整えやすくなります。

たんぱく質:成長期の体をつくる材料

肉、魚、卵、大豆製品、牛乳・乳製品などは、たんぱく質の供給源です。体の組織をつくる材料になるため、成長期の食事では欠かせません。

朝食がパンだけ、おにぎりだけになりやすい場合は、卵、ヨーグルト、納豆、チーズなどを一品加えるところから始めると続けやすくなります。

シーン別・食べ方と組み合わせの例

食材を組み合わせた食事

朝食:まずは主食とたんぱく質をそろえる

朝食では、ごはんやパンなどの主食と、卵・納豆・ヨーグルトなどのたんぱく質を含む食品を組み合わせてみましょう。余裕があれば、野菜や果物も加えます。

● ごはん+納豆+みそ汁

● パン+ゆで卵+ヨーグルト

● おにぎり+チーズ+果物

最初から完璧を目指さず、何も食べていない場合は一品から始め、少しずつ組み合わせを増やしてください。

勉強前:空腹を感じるなら軽めにする

空腹が気になるときは、小さめのおにぎり、バナナ、ヨーグルトなど、普段から食べ慣れたものを少量とる方法があります。食べすぎて苦しくならない量にしましょう。

試験当日に初めての食品やサプリメントを試すのは避け、いつもと大きく変わらない食事を選ぶと安心です。

おやつ:夕食までの食事を補う

おやつは菓子だけでなく、3回の食事で不足しやすい栄養を補う「補食」として考えられます。おにぎり、ふかしいも、果物、ヨーグルト、チーズなども選択肢です。

ナッツ類を選ぶ場合は、アレルギーと誤嚥・窒息に注意し、お子さんの年齢に合った形と量にしてください。

夕食:遅くなる日は2回に分ける

塾や習い事で夕食が遅くなる日は、夕方におにぎりやスープなどを軽くとり、帰宅後は量を控えめにする方法があります。就寝直前の食べすぎを避けながら、一日に必要な食事をとりやすくなります。

集中したいときに避けたい食べ方

主食と主菜を組み合わせた食事

甘い飲み物や菓子だけで済ませる

甘い物を完全に禁止する必要はありませんが、飲み物や菓子だけで空腹を満たすと、食事からとりたい栄養素が不足しやすくなります。量と時間を決め、主食や乳製品、果物なども組み合わせましょう。

勉強直前に食べすぎる

満腹で苦しい状態では、勉強に取りかかりにくくなります。食事は腹具合に合わせ、勉強直前に食べる場合は軽めにしましょう。

水分をとらない

水やお茶は、食事と同様に日々の生活に欠かせません。のどが渇く前から、休憩のタイミングなどに少しずつ飲めるよう、水筒やコップを手の届く場所に置いておきましょう。

食事だけでは補えない集中力の土台

集中して取り組めるかどうかは、食事だけでは決まりません。十分な睡眠、机の周りの環境、課題の難しさ、休憩の取り方なども関係します。

睡眠と学習については、子どもの学習定着率を高める習慣も参考にしてください。集中する時間のつくり方は、子どもの集中力を高める方法で詳しく紹介しています。

いしど式のそろばん教室では、目の前の課題に取り組む時間を繰り返し経験します。食事や睡眠で生活の土台を整えながら、短い時間から集中する練習を積み重ねていきましょう。

まとめ

● 特定の食べ物だけで集中力が上がるとは断定できない

● 主食・主菜・副菜などを組み合わせ、食事全体のバランスを整える

● 炭水化物、鉄、DHA・EPA、ビタミンB群、たんぱく質を含む食品を日々の献立に取り入れる

● 朝食は一品からでも始め、主食とたんぱく質をそろえる

● 勉強前や夕食が遅い日は、量と時間を調整する

● 食事だけでなく、睡眠・学習環境・休憩もあわせて見直す

参考・出典

以下の公的機関の情報を2026年8月21日に確認して作成しています。

文部科学省「早寝早起き朝ごはんで輝く君の未来」(令和7年度版/2026年8月21日確認)

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」(2025年3月25日最終更新、2026年8月21日確認)

文部科学省「食品成分データベース」(2026年6月9日最終更新、2026年8月21日確認)

農林水産省「食事バランスガイド」(2026年8月21日確認)

栄養に関する情報や推奨量は更新されることがあります。医師・管理栄養士から食事指導を受けている場合は、その指示に従ってください。

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