
「うちの子、せっかく勉強したのにすぐ忘れちゃって…」そんな悩みを抱えていませんか?
実は子供たちが学んだことを忘れてしまうのは、脳の自然なメカニズムです。しかし、そのメカニズムを理解し、適切な学習習慣を身につければ、学習の定着率を大きく高めることができます。
この記事では、科学的根拠に基づいた効果的な学習法をご紹介します。
なぜ定着しない?学習定着率を左右する「忘却のメカニズム」
子供たちが学んだことをなかなか覚えられない背景には、脳の記憶システムが関係しています。
記憶の仕組みを知ることで、効果的な学習方法が見えてきます。
エビングハウスの忘却曲線が示す「復習の黄金比」

ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが提唱した「忘却曲線」は、人間の記憶がどのように薄れていくかを示したものです。
この研究によると、人は学んだ直後から急速に記憶を失っていきます。20分後には約42%、1時間後には約56%を忘れてしまうことが分かっています。つまり、せっかく学習をしても復習をしなければ、その大部分が失われてしまうのです。
一方で、適切なタイミングで復習を行えば、記憶の定着率を大きく高めることができます。効果的な復習のタイミングは次の通りです。
- 学んだその日〜24時間以内の復習(1回目)
- 数日後の復習(2回目)
- 1週間〜1か月後の復習(3回目)
このように間隔を空けながら復習することで、忘却曲線を平らにし、記憶を長期的に保持できるようになります。
記憶の引き出しを強化する「アウトプット」の重要性
学習において「覚える=インプット」だけでは定着しにくいものです。「思い出す」「説明する」といったアウトプットを繰り返すことで、記憶の取り出しやすさが高まります。これを「想起練習」や「テスト効果」と呼びます。
例えば、英単語を覚える場合を考えてみましょう。何度も教科書を読み返すよりも、何も見ずに「この単語の意味は何だったか」と自分で思い出そうとする方が、はるかに効果的なのです。
アウトプットは少し難しく感じるかもしれません。しかし、この「適度な難しさ」こそが記憶を強化する鍵となります。
学習の定着率を劇的に高める!4つの学習法
科学的に効果が実証されている4つの学習法をご紹介します。これらを日々の学習に取り入れることで、お子さんの学習効率は大きく向上するでしょう。
間隔を空けて復習する「分散学習」
分散学習とは、同じ内容を一度にまとめてやるのではなく、日や週を分けて繰り返す学習法です。
例えば、計算ドリルで復習を行う場合を考えてみましょう。1日に100問を一気に解くよりも、1日20問ずつを5日間に分けて解く方が、記憶の定着率が高くなります。
これは、脳が「何度も出てくる情報は重要だ」と認識し、長期記憶として保存しやすくなるためです。
この方法は、漢字の練習、英単語の暗記、数式の復習など、あらゆる学習に応用できます。お子さんの学習計画を立てる際は、ぜひ間隔を意識してみてください。
思い出す練習をする「想起練習」
想起練習とは、ノートや教科書を見ずに、頭の中から情報を引き出す練習をする学習法です。具体的には、小テスト形式での復習が効果的です。
実践方法の例:
- 親が問題を出してお子さんが答える
- 学んだ内容について自分でクイズを作成する
- 友達や家族に説明する
特に効果的なのは、学習した直後ではなく、少し時間を置いてから想起練習を行うことです。「あれ、何だったかな?」と少し苦労しながら思い出すプロセスが、記憶を強化します。
保護者の方は、お子さんが学校から帰ってきたら「今日は何を習ったの?教えて」と聞いてみてください。それだけで立派な想起練習になります。
学んだことを関連づける「精緻化リハーサル」
精緻化リハーサルとは、新しい情報を、自分の知っていることや具体例・イメージと結びつけて覚える方法です。
単純反復(機械的暗記)より、意味づけ・関連付けを行う方が、長期記憶への移行や理解が深まり、応用もしやすくなります。
例えば、社会の地理を「旅行の経験」と結びつける→「家族で旅行に行った場所」「おじいちゃんの家がある県」など、自分の経験と結びつけると覚えやすくなります
算数の公式も、「なぜこの公式が成り立つのか」を理解しながら覚えることで、応用問題にも対応できるようになります
お子さんが新しいことを学んだら、「これって○○と似ているね」「前に習った△△と関係があるかな?」と問いかけてみましょう。
教えるつもりで学ぶ「ティーチングメソッド」
「人に教えるつもりで学ぶ」「実際に誰かに説明する」ことで、自分の理解が深まり記憶も残りやすい、という学習法の考え方です。
例えば、親や兄弟に「今日習った算数のやり方」を説明してもらいます。お子さんが説明する際は、できるだけ聞き役に徹し、分からない部分があれば「それってどういうこと?」と質問してみましょう。
この方法の素晴らしい点は、お子さんが自分の理解度を確認できることです。うまく説明できない部分は、実はまだ理解が不十分な部分。そこを重点的に復習すれば、効率的に学習を進められます。
定着をサポートする「脳と体のコンディション」

学習法だけでなく、「睡眠」「運動」「休憩」などの生活習慣も、記憶定着や集中力に大きな影響を与えます。どんなに優れた学習法を実践しても、脳と体のコンディションが整っていなければ、その効果は半減してしまいます。
記憶の定着に不可欠な「良質な睡眠」の役割
睡眠は単なる休息ではありません。睡眠中、とくに深い睡眠のときに、脳が日中に学んだ情報を整理し、長期記憶として定着させる作業を行っています。
新しく学んだことを既存の知識と結びつけたり、思い出しやすいように「索引」を付けたりする作業が行われているのです。
つまり、「遅い時間まで詰め込む」より「寝る前に軽く復習→早く寝る」方が定着率が高くなりやすいということです。また、睡眠不足が続くと集中力・注意力も落ち、学習効率そのものが下がる可能性があります。
成長期のお子さんに推奨される睡眠時間
- 小学生:9〜11時間
- 中学生:8〜10時間
テスト前でも、睡眠時間を削るのは逆効果。規則正しい睡眠習慣を大切にしましょう。
集中力を保つための「適度な休憩と運動」
学習中の短い運動休憩や身体活動が、集中力を高めるという研究結果があります。
短時間の運動でも、注意力・覚醒度が高まり、「だらだら長時間」よりも「集中+こまめな休憩」のほうが総合的な学習効率が高くなりやすいのです。
10〜20分の学習後に、5分程度のストレッチや軽い運動を挟むだけでも効果があります。お子さんが集中力を欠いてきたと感じたら、無理に続けさせるのではなく、一度立ち上がって体を動かす時間を作ってあげましょう。
そろばんで身につく「忘れない」学習習慣
ここまでご紹介した学習定着率を高める方法は、実はそろばん学習の中に自然と組み込まれています。そろばんは学習定着率を高めるための分散学習や想起学習を内包する習い事なのです。
週に数回の教室通いで日を分けて練習し、級の取得を目指す過程には「分散学習」の要素が含まれています。また、そろばんの暗算では脳内でそろばんをはじくイメージで行うため、これはまさに「想起学習」そのものです。毎日の練習を通じて、学習定着率を高めるだけでなく、集中力や計算力を同時に鍛えることができます。
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