そろばんを習得してできることのひとつに、最近テレビ等でも取り上げられて話題の「フラッシュ暗算」があります。普通の人にはとても真似出来ない特殊能力として、驚愕しながらその映像を観たという方も多いのではないでしょうか? じつはその特殊能力こそ、そろばんが上達することで身に付く珠算式暗算なのです。
フラッシュ式に現れる数字を瞬時に計算
フラッシュ暗算とは、モニター画面に、次々と表示されていく1〜3けたの
数字を、珠算式暗算によって加算していき、答えを出すというもの。
その表示速度は、日本トップレベルの上級者向けの問題で、3ケタの
数字が3秒間に15回。一般の人にとっては読み取るだけでも難しい
ハイスピードで、しかも正確に計算して答えを出す様は、まさに超人技です。
脳内イメージにより、早く正確な処理が可能に
ではなぜそんなすごいことができるのでしょう?
その秘密は、珠算式暗算ならではの右脳の働きにあります。
表示された数字を、そろばんの珠をイメージ化した「映像」として捉え、
それを実際のそろばんと同じように頭の中で動かしていくことで瞬時に
計算することができるのです。
これこそ、言語脳である左脳を使う筆算式暗算との大きな違いです。
右脳を使って計算しているため、暗算をしながら同時におしゃべりを
することもできるんです。
子どものうちの「脳力」開発が最も効果的!
この珠算式暗算は、そろばんを繰り返し使うことでイメージ脳である
右脳の働きが身に付き、できるようになります。
大人になってからでも訓練によってある程度は可能ですが、やはり右脳の
働きが活発な幼児期に始めるのとはレベルが違うため、限界があります。
その一方で子供の頃に身につけた珠算式暗算は、一度できるようになると
生涯にわたっていつでも使うことができます。
世界大会も実施、いしど式から優勝者も!
フラッシュ暗算は、検定試験や競技大会も実施されており、世界中の計算
の猛者たちが集まる暗算のワールドカップでも、認定競技の一つとして取
り入れられています。
日本人の参加はまだ少ないのですが、これまでいしど式の講師2人が
参加し見事世界1位、2位を獲得!
2012年第5回暗算ワールドカップ(ドイツ・ギーセン)にて、石戸珠算学園の小笠原先生が珠算式暗算で世界一に輝きました。さらに、暗算ギネスも更新!
2012年11月24日~25日、トルコのアンタルヤにおいて、暗算・記憶力を競う4年に一度のオリンピック大会では2種目優勝。
2014年第6回暗算ワールドカップ(ドレスデン)では石戸珠算学園の石川先生が世界第2位を獲得。
教室内に飾られているトロフィーは、子どもたちの憧れの象徴になっています。
まとめ
このように、一度習得すれば生涯にわたり大きな武器となり、
努力次第ではギネス記録保持者になることも夢ではない珠算式暗算。珠算式暗算
世界に誇れる能力が身に付くと同時に、右脳が司るひらめきや
問題解決能力が高まることが期待されます。
また、インプットとアウトプットを繰り返すことで、情報を素早く
処理する能力も身に付くのです。そろばんから広がる未来の可能性が、
ますます楽しみになりますね。