スマホで計算ができる時代に、そろばんという習いごとは必要だろうか?──そう思う保護者の方は多いかもしれません。
そこで今回は、石戸珠算学園に通っている小学校4年生と5年生の女の子に、そろばんを習っていて良かったと思う点や、学校でどう役立っているかを伺いました。また保護者の方には、そろばんに夢中になる子どもをどう見ているのか、率直な感想をインタビューしています。
そこからは、そろばんが算数だけでなく他の教科にも役立っていること、子どもの集中力を引き出しているという実感、そして何事にもへこたれない精神力を養っている様子が見えてきました。
目次
算数がわからない友だちに教えてあげられるークラスの『ミニ先生』として活躍!
──自己紹介をお願いします。
みずき: 小学4年生のやまぐちみずきです。
なゆ: 小学5年生のかまはらなゆです。
──学校の勉強をしている中で、「そろばんをやっていて良かったな」と思うときを教えてください。
みずき:授業中や宿題をやっているときに、計算ドリルを早く終わらせることができるので、スキマ時間ができます。そこで、他の時間で終わらせられなかった課題をできるから、居残るようなことがなくなります。
なゆ:宿題を早く終わらせられるのって、やっぱりいいよね。私自身は、計算が早くなって友だちから「いいなあ」って言われます。そういうときは嬉しいです。
──二人は普段どのぐらいそろばんの練習をしていますか? 平日と休日、それぞれの時間を教えてください。
みずき: 平日は2時間ぐらいで、休日は6時間ぐらいやっています。
なゆ: 教室に行く日は3〜4時間ぐらい。教室に行かない日は1時間ぐらいです。休日は、5時間は練習しています。
──面積の計算をクラスメイトに教えることができるそうですね。先生やお友達からは何と言われますか?
みずき:: 友だちからは「頭良くていいなあ」って言われます。先生は、「算数の時間に、わからない子に教えられる『ミニ先生』ですね。とても活躍しています」と、通知表のコメントに書いてくださいました。
なゆ: 私も、友だちからは「計算早くていいね」と言われます。先生からも「そろばんのおかげで買い物に役立つね」と褒められます。
先生に「この公式を覚えておいて」と言われたとき、すぐに覚えられるし、忘れない!
──先生の言う大事な話を一度で覚えられるそうですね。具体的にはどんなお話ですか?
みずき:: 授業の始まりや終わりがすぐにわかるので、周りの子よりもチャイム着席がよくできます。
なゆ: 授業中に先生が公式を解説するとき、「これは絶対覚えておけよ」と言うのですが、それはすぐに覚えられます。
──計算に集中しているときはどんな感じですか?
みずき: 何も考えず、計算をダーっとやっている感じです。他のことを考えず、計算のことだけを考えています。
なゆ: 周りを気にせず、計算に集中できています。
──そろばんで次に達成したい目標は何ですか?
みずき: 暗算の六段を取ることと、珠算の一級に合格することです。
なゆ: 私も同じで、暗算の六段を取ることです。あと、珠算の段位を上げたいです。
──どちらが暗算六段を取れるか、競争ですね。
なゆ: 絶対勝つからね!
みずき: わたしも!(笑)
──二人は将来何になりたいですか?
みずき: 私は医者になりたいです。麻酔科に興味があります。なぜかというと、麻酔科は計算を良く使うようで、そろばんが役立ちそうだなと思いました。なゆ: 私は歯科医師になりたいです。小さい頃に歯医者さんに行ったとき、「歯医者さんはこんなに集中して取り組めるんだ」と思ったからです。そろばん関係ないけど(笑)。
──そろばんで培った集中力が。将来そこで生きると思いますか?
みずき: はい
なゆ: そう思います。
──今日はありがとうございました。
子どもの成長ぶりに、誰よりも親がびっくり!二人のお母さんに、率直な感想を伺いました
<みずきさんのお母さんに聞きました>
そろばんを始めて、数字が好きになりました。問題を解くスピードが速いと思います。特に数列系の問題を見るとワクワクするようですね。記憶力が高まり、算数はもちろんなのですが、算数以外の教科の暗記項目もたくさん覚えられます。
国語に関しては、文字を読むスピードが速くなりましたので、文章をさっと読めるようになりました。そろばんで集中力が鍛えられていますので、塾の授業で長時間座るのも苦ではないようです。また、そろばんの検定や大会で緊張する場面をたくさん経験してきましたので、塾の試験でも緊張しません。
勉強全般に関しては、テストで点数があまり良くなかったときの気持ちの切り替えが早いと思います。それは本人にとってプラスだと思いますし、精神的に強くなったのではないでしょうか。
<なゆさんのお母さんに聞きました>
小学校1年生のとき、近所のカルチャーセンターのそろばん教室に、週に1回ほど通っていました。その教室が翌年なくなってしまったのですが、本人が「そろばんを続けたい」と希望していたので、駅に近い緑ヶ丘教室に見学に行くことになりました。
いしど式の授業を初めて見たときの衝撃は、今でも忘れられません。
さまざまなレベルのお子さんたちが、同じ教室で一斉にそろばんを弾くのですが、1番左にいたお子さんたちが、尋常ではないスピードと集中力で問題を解いていることに、驚愕したことを覚えています。
「うちの子はあの席に座ることは絶対ないだろう」と思ってしまいました。
いくつかの教室を見学したのですが、本人はいしど式を一番気に入りまして、小学校2年生の夏から週に1回通うことになりました。
同じ教室で学んでいても、年下の子が自分よりも高いレベルの級や段に挑戦し、大会で結果を残している。
上級生たちは、想像がつかないような世界レベルに匹敵するそろばんに挑戦している。
そんな様子が本人の闘争心に火をつけたようです。
カルチャーセンターに通っていたときとは、明らかに取り組む姿勢が変わりました。
週に1回だったレッスンが週2回になり、選手コースに進むように。
いしど式を最初に見学したとき、「あの席には座れないだろう」と思った自分が恥ずかしくなるくらい、大きく成長しました。
段位検定試験も、大会も、驚くほどの成果を上げています。
子どもの可能性は無限であり、計り知れないものだということを、いしど式そろばんが私に教えてくださいました。
「スマホで計算ができる時代に、そろばんという習いごとは世の中のニーズに合うのか?」
疑問に思う親御さんは多いかもしれません。
そろばんは、そろばんを習得するだけでなく、同級生、下級生、上級生など年齢関係なく切磋琢磨し、競い合い、また励まし合いながら続けられる場所です。
たとえ負けたとしても、次に向かえる精神力を養えるような習いごとだと思います。
そろばんに取り組むときの集中力は、まぎれもなく本物。
まるで“魔法召喚呪文”のような数字を頭の中で瞬時に理解して、そろばんを弾いたり、暗算で答えたりするのは、生半可な集中力ではできません。
小さいことですが、「そろばんを習わせて良かったな」と思うのは、スーパーで買い物をするとき。
カゴの中に入れた商品の値段を、税金まで計算して合計を教えてくれて、とっても便利です(笑)。
この子の頭の中はどうなっているのだろう? と開けてみたいぐらいです。
本人が飽きるまで、この習い事にとことん付き合おうと思っています。
<プロフィール>
やまぐちみずき
石戸珠算学園
【入学時】小学校1年生
【現在】小学校4年生
【在籍】3年8か月
【取得状況】珠算2級 暗算五段 読暗三段 読上三段
現在は週に5回通塾
かまはらなゆ
【入学時】小学校2年生
【現在】小学校5年生
【在籍】3年5か月
【取得状況】珠算三段 暗算五段 読暗二段 読上六段
現在は週に3回通塾