いしど式の先生

2022/10/28

子どもが好きでたまらない! 自分にぴったりだった教室長という仕事

2020年12月に開講した、千葉県にある龍花塾 検見川教室。教室長・高橋美穂先生が生徒さんをパワフルにサポートしています。「子どもが好きな自分にとって、毎日が楽しくてたまらない仕事」と話す高橋先生に、起業に至るまでの経緯と教室長としてのやりがいを伺いました。そこには、家庭と仕事を両立させながら、自分らしく働くことへの喜びがありました。

 

「厳しくても教えるべきことがある」 いしど式の理念に共感して起業を決意

──いしど式に出会ったきっかけを教えてください。

高橋: 十数年前、子どもが小2、3年生の頃のことです。私自身がそろばんをやっていたので、子どもにも習わせたいと思い、インターネットで探したところ見つけたのがいしど式でした。そこで先生募集の広告を見つけて気になっていたのですが、夕方以降に仕事をしたくなかったので応募をしなかったのです。私が子どもの頃、家が自営業で鍵っ子だったため、寂しい思いをしたということもあり、小学生の子どもたちが帰宅する時間は家にいてあげたかったのですね。

──当時のお仕事の状況は?

高橋: 週に2日、パートで営業事務をしていました。それも、子どもが帰宅する15時には終わるような仕事です。夫が転勤族で、当時は熊本に住んでいました。

──なぜ起業したいと思ったのでしょうか。

高橋: そこから子どもも大きくなり、自分で起業したいと考えたのが2018年頃。自営業の両親を見て育ったため、やはり自分でも起業したいと思い始めました。起業するにあたって重視したのが、「手に職」ということ。夫が転勤族で引っ越しが多かったため、どの土地に行っても通用する仕事をしたかったのです。

──いしど式に再び出会ったきっかけは。

高橋: 幕張のビジネスコンテストに行ったとき、出展されていたのがいしど式でした。それを見て、子どもの頃にそろばん教室の先生に憧れた気持ちが蘇ったのです。また子育てを経験してみて、数字の感覚が身に付くそろばんは本当にいいものだなと感じたのですね。それで、これを仕事にできたらいいなと強く思いました。ビジネス的にも、在庫を抱えないという点がとても魅力でした。万が一失敗しても負債になりづらいですよね。

──なかでもいしど式に感銘を受けた点を教えてください。

高橋:「厳しくても教えるべきことがある」とはっきり打ち出している点ですね。いしど式の理念は、子どもが社会に出たときに絶対に役立つと思いました。また、教師資格の研修制度があるのも魅力でした。先生の仕事を長く続けていくには、研修制度はとても大事です。

 

戸建てを建てるという夢に、そろばん教室の開校が重なった

──起業するまでの経緯は。

高橋: 子どもが中学校に上がるタイミングで千葉に引っ越していたのですが、家の近くで週5日、9時から17時まで働いていました。いしど式で起業することを決めてから教師資格を取るべく勉強をしたのですが、帰宅後、家事をしてから夜に勉強をしていたのですが、あまり大変だとは思わなかったですね。1日数時間そろばんを弾いたり、外出先でもアプリを使って暗算を強化したりしていたのですが、久しぶりのそろばんはすごく楽しかったです。集中すると日常のわずらわしいことを忘れられるのです。そろばんの勉強と並行して教師資格取得の勉強もしていました。

──教室の場所はどうしようと考えていたのですか?

高橋: 最初はテナントも考えていました。相変わらず夫は転勤族で転勤の可能性があったのですが、子どもの学校を優先するため、転勤があったとしても単身赴任をしようと決めていたのですね。それで改めて住まいを考えたときに、戸建てに対する憧れが強く、そろばん教室も開ける戸建てを建てようと家族で話し合いをしました。定年後に趣味の部屋が欲しいというのが夫の希望でしたので、「じゃあ定年までその部屋をそろばん教室として使わせてほしい」と、教室のスペースを確保しました。

──検見川という土地はどのように決めたのですか?

高橋: 不動産業者と話し合ったり、インターネットで検索したり、千葉市内の土地はほぼすべて調べました。検見川は友人が近くに住んでおり、小学校の在籍者数が増えたらしいよ、住宅販売が多いよという話を聞き、良さそうだなと思ったのがきっかけです。いくつか土地を見て、小学校に近い今の場所が合っているのではと決めました。お祭りがあって人が集まること、有名私立にも近いことも理由でした。

──科学実験教室も併設されているのですね。

高橋: もともと、製品検査・品質管理の仕事をしており、化学を身近に感じてほしいと思い、フランチャイズに加盟しました。また駅向こうに競合のそろばん教室があり、差別化を図りたかったという意図もありました。現在は、科学実験教室は月に2回ほど開催しています。

 

開校説明会が満席に! 保護者のそろばんへの期待を感じる

──2020年の10月に新居引き渡し、12月に開校説明会の開催でしたね。どのような反応があったのでしょうか。

高橋: たくさんの反応があり、説明会も満席になる回も出てきたのでとても嬉しかったですね。やはり親御さんの、そろばんやいしど式に対する期待が強かったのだと思います。集客策は、地域新聞社といしど式のHPに頼っていました。

──事業モデルも念入りに考えていたそうですね。

高橋: 何人来ればどれだけの利益が出るというのは、何度も何度も事前にシミュレーションしていました。融資を受けたので、収支計画書も何枚も書きましたね。そのため、どんなことがあっても動じずに済んだと思います。

──生徒さんの集まり具合は。

高橋: 現在62〜63名程度です。少しずつ増えてきたので、教えるほうとしてはやりやすかったですね。いいペースで増えてきていると思います。ただ、最大で190名ぐらいは抱えることができますので、まだまだ余裕があります。

──教室運営で気をつけていることはなんですか?

高橋: 生徒さんがまだ小さいので、優しく接すること。また笑顔でゆっくり話しかけることを心がけています。私自身はとてもせっかちで、しかも早口なので、とても気をつけています。また、お子さんの話を同じ目線で聞くことも気をつけています。授業準備に関しては、一人ひとりのお子さんの顔を思い浮かべながら、その日にやることを紙に書き出して準備をしています。保護者のお母さん方とも、余裕をもってコミュニケーションを取るようにしていますね。生徒さんが『先生、こんなことがあったよ』『先生、学校で褒められたよ』と話しかけてくれるのが、本当にかわいくてたまりません。『そうなの、よかったね』と一緒になって喜んだり悲しんだりするのがとても楽しいですね。

 

スケジュールをフレキシブルに組み立てられるので、小さな子どもがいても仕事と両立できる

──母親業との兼ね合いは大変ですか?

高橋: 子どもは19歳と21歳になりましたので、もう手は離れています。子どもが小さい頃は、勉強とは別の体験をさせてあげたくて、カヌーをしたり、一緒に料理をしたりと、いろんな工夫をしていました。そういう意味では、子どもが小さい頃は母親業に重心を置いたライフスタイルでした。その代わり、中学生になったら子離れすると決めていたのです。思春期に親が干渉するのもよくないと思ったので、意識的に仕事を増やしていました。

──家事分担はどうされていたのですか?

高橋: 今もそうですが、残業で遅くなるようなときは子どもが夕ご飯を作ってくれました。子どもたちは家事全般こなせますので、安心して任せることができます。実は夫は、私に家にいてほしいタイプだったのですが、私が働くことでの金銭的なメリットもあり、少しずつ納得をしてくれました。現在は、大学がオンライン授業ということもあり、ほぼ毎日子どもが夕食を作ってくれています。とても頼もしいですね。

──1日のスケジュールを教えてください。

高橋: 6時に起床後、9時ぐらいまで家事全般をします。それから12時頃まで急ぎではない仕事をしたり、自分の用事をしたりします。13時からは授業準備ですね。14時〜15時から19時半頃まで授業。19時30分頃に夫が帰宅しますので、リビングに移動して4人揃って夕食を食べます。その後に下の教室に戻って仕事をしたり、仕事がなければ本を読んだりして、就寝は23時頃です。

──これから起業しようという方にメッセージをお願いします。

高橋: 起業して一番良かったなと思うのは、自分でスケジュールを組み立てられること。もちろん授業時間などは拘束されてしまうのですが、勤め人だと平日の午前中に自分の予定を入れるのは難しいでしょう。自営業だと自分のスケジュールに合わせて予定をフレキシブルに立てられますので、自由度が高いです。ですので、小さなお子さんがいるお母さんでもできる仕事だと思います。また、仕事においていろんな判断を下せるのが楽しく、やりがいです。

──いしど式を選んでよかったことはありますか。

高橋: 先輩の起業家さんと繋がりを持たせてくれるというのがありがたいですね。ゼロからスタートする起業ではありませんので、一歩を踏み出しやすいと思います。一度きりの人生ですので、迷っているならぜひチャレンジしてほしいと思います。

──他にやりがいはありますか?

高橋: 私は子どもが好きですので、生徒さんと接することが何よりも楽しいです。生徒さんが小さな目標を達成したとき、一緒に喜ぶことができるのが本当に嬉しい。コロナ禍でなかったら、ぎゅーと抱きしめたいぐらいにかわいくてたまりません(笑)。

──いしど式が社会に貢献できることとは。

高橋: 子どもが成長するなかで、集中力や忍耐力というのは自然には身に付きません。毎日そろばんに触れることで、こうした見えない能力を身につけるというのは、子どもにとっても、日本の将来にとっても大きなことです。そういう意味で、いしど式が担う役割は大きいと思います。

──ありがとうございました。

 

<高橋美穂先生プロフィール>

2020年12月に自宅兼いしど式そろばん教室『龍花塾 検見川教室』を開校。教室長として教壇に立つ。二児の母。保有資格は、一般財団法人全国珠算連盟珠算教師中級。

 

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