教育・子育て

2022/09/08

学力が高い子には共通点がある?習慣を取り入れて学力アップ!

勉強ができる、成績が良いなどいわゆる「学力の高い子ども」。学力の高い子どもには他の子どもとは異なる特徴があり、日々の習慣や家庭環境なども関係している傾向があるという研究もあります。
この記事では、学力が高い子どもの特徴や学習における習慣、親として心がけてあげたいことを紹介します。子どもの学力アップにぜひ参考にしてください。

学力が高い子どもの共通の特徴は?

学力が高い子どもの特徴には、気分(情緒)が安定している、読書をする、知的好奇心が強いなどいくつか共通点があります。学力が高い子どもが共通して持っている特徴を順に解説していきます。

特徴①気分(情緒)が安定している

学力が高い子どもは気分が安定しているのが特徴です。気分のムラによる能力のムラもなくなるため、いつでも能力を安定して発揮できます。学習成果を学力として定着させる、学力を伸ばすうえでも、気分の安定は必須の要素です。

子どもの気分には、家族間のコミュニケーションが大きく影響します。特に、親子同士のコミュニケーションが良いほど、子どもの情緒も安定するためです。子どもの良いところや得意なことを一緒に見つける、普段の生活での努力や活躍を褒めるなどして自信につなげてあげる、子どもとなぜ勉強するのかを話し合うなど、積極的にコミュニケーションを取りましょう。

特徴②規則正しい生活を送っている

生活習慣と学力は、実は密接な関係にあります。正しい生活習慣を身に付けているのも、学力の高い子どもの特徴のひとつです。毎日のことなので、積み重ねで大きく差が出てくるポイントでもあります。子どもの成長をうながせる生活リズムを作るために、取り組みを工夫し、取り入れてみましょう。
・睡眠時間をたっぷり取るだけでなく、就寝時間を早め(できれば20時まで)にする
・見たいテレビやゲーム、動画視聴の時間などはルールを決めて守らせる
・毎日決まった同じ時間に子どもを起こしている
・毎日朝食を食べさせる

規則正しい生活を送るには、子どもを優先した生活習慣サイクルを作ることが重要です。特に幼い子どもの生活習慣は、親からの影響を大きく受けます。就寝時間を一緒にする、ゲームやテレビは時間を管理するなど、子どもに合わせた生活を親も一緒に送るのが良いでしょう。

また、子どもの帰宅時に親が出迎えられないのは、思った以上に影響が大きいと言われています。共働き世代が増え、家で子どもを出迎えるのは難しいという家庭も多くなりました。テレワークなどを利用して、子どもの下校時刻に合わせできるだけ自宅にいてあげられるようにすると良いですね。

特徴③自分の管理は自分でできる

自己管理能力が高いことも、学力の高い子どもの特徴のひとつです。自己管理能力が高いと、自分の学習時間などを把握し、コントロールすることもできます。
・宿題量を把握しているので、帰宅後すぐに取り掛かれる
・予習、復習に充てた時間などの把握もしている
・時間割をそろえ、持ち物などの準備の管理も行える
・テレビやゲームの時間の管理を自ら行える

大人でも、自己管理能力が高い人は仕事ができる、という点と通じるものがあります。自己管理能力の高い子どもは、勉強をせずに遊び過ぎてしまう、ということもありません。

特徴④読書をする

学力が高い子どもは、読書をする習慣が身に付いていることが多いです。読書をすることによって、さまざまな教科や分野に通じる能力が身に付けられます。
・読解力
・語彙力
・文章力
・創造力
・思考力 など

読書からは子どもが実際に体験していないことに関する知識も吸収できます。また、本から知識を得る(インプット)のみでは知識としては定着しませんが、子どもは本から得た知識を友達や親に話そうとすることで、アウトプットの練習にもつながります。読書の知識が定着するだけでなく、友達や親に話そうとする機会を多く持つことで、徐々に子ども自身が本の内容を要約して言えたり、自分の意見や考えを付け加えたうえで話せるようになったりします。

読書からの表現が上手、つまりインプットだけでなくアウトプットも上手であるため、自分の意見を述べるのが上手く、先生や親から褒められたり、周りからの評価が高かったりする子どもも多いです。

特徴⑤知的好奇心が強い

知的好奇心とは芸術、文化、知識、スキルなどに積極的に興味を持ち、自分から調べようとする気持ちや、心のことを言います。「なぜ?」と思う機会が多い子どもほど、知的好奇心が強いことになります。知的好奇心が強いと自分が興味を持った分野を自分で調べるようになるため、自己解決の能力が養われることになります。

また日常の中で数字に関することに興味を持てば、数に関しての感覚を養うことができます。たとえばおやつの数、お金のこと、ニュースなどに出てくる数値などに興味を持ち親に聞き、「どうしてだろうと思う?」と一緒になって考えるなどすれば、子どもの知的好奇心から数への感覚や自己解決能力を育めるでしょう。

 

いつからでも遅くない!学力アップのために習慣にしたいこと

学力の高い子どもたちの生活習慣や考え方は理解したものの、「わが子の学力アップのためには、何から始めてよいかわからない」という保護者の方も多いですよね。今から取り組める学力アップのための方法を紹介します。

勉強に取り組む時間を決める

勉強が苦手な子どもに対して「勉強しなさい」と言っても、スムーズに勉強に取り組むことは少ないですよね。勉強をたくさんすることではなく、まずは勉強を習慣化することが重要です。勉強に取り組む時間を決めるために、できることから習慣として取り入れてみましょう。
・帰宅後すぐに宿題に取り掛かるようにする
・短い時間でも毎日机に向かうようにする
・起床や就寝時間を固定する
・夜型ではなく朝方の生活を心がける
・テレビやゲームの時間を限定する
・これらの行動がスムーズに取れるような言葉がけをする など

社会に目を向ける

子どもがニュースに関心を持つことで社会と自分のつながりをイメージでき、もっと知りたいという知的好奇心や学習意欲のアップにつながります。とはいえ、いきなり難しい社会の問題に向き合うことは大人でも難しいです。子どもが興味や関心を持てるテーマのニュースを選定し、親子で一緒にニュースを見たり、新聞を読んだりするのがおすすめです。

一緒にニュースのテーマや社会に関連する話題に触れるときには、堅苦しくならず、日常会話と同じようにカジュアルな雰囲気で話し合うようにしましょう。親自身が説明できない難しい問題でも「なぜ」「どうして」などの会話をしながら進めることで、子どもも次第にニュースに興味を持つようになります。わからないことは一緒に調べる時間を作りましょう。

ニュースに触れるときには、ただ結果や事実のみに触れるのではなく、「なぜ」「どうして」に触れることが重要です。疑問解決のプロセスを子どもが親と一緒に体験することで、自分が興味を持ったことを解決できる自己解決力や、論理的読解力を身に付けられます。

社会に触れるツールには、映像としてのニュースだけでなく新聞もあります。新聞を用いると、知的好奇心のほかに様々な能力の向上も期待できます。

・読解力
・思考力
・語彙力
・時事問題に強くなる

小学生の関心が高い科学や歴史などのテーマが掲載されていて、イラストも多く子どもが読みやすい「子ども新聞(小学生新聞)」を取り入れるのも良いでしょう。子どもの好きな話題をテーマにし、親から子どもに質問をすることで、社会で起きていることに目を向ける機会を積極的に持たせることができます。

 

親として心がけてあげたいこと

子どもの学力をアップさせるための習慣付けや取り組みは、子どもばかりが頑張ってもなかなか身に付きません。子どもの学力アップのために、また子どものやる気を引き出してあげるために、親としてできること、心がけてあげたいことを紹介します。

勉強しやすい環境づくり

子どもが勉強に集中できる環境を用意してあげましょう。集中力は外部の環境に依存するため、できるだけ静かな環境を作ってあげるのが重要です。リビング学習の場合は、テレビを消しておきます。また自室での学習よりもリビング学習の方が、学習効果が高いとも言われています。学習中に子どもから聞かれたことには、いつでもていねいに答えてあげられるようにしましょう。

整理整頓されていない部屋も気が散ってしまいます。勉強前には、リビングなどの勉強に使用する部屋を片付けておきましょう。

学校や地域の行事への参加

子育ては親と子だけでは完結しません。学校の先生や地域で子どもを見守ってくれるボランティアの方など、子育ては社会とのつながりの中で行われています。親としても、社会とのつながりを意識した子育てをしましょう。
・学校行事、地域行事へ参加する
・地域や社会で起きている問題や課題に関心を持つ
・学校や学級で提供されている情報(学校だより、ホームページなど)はまめにチェックする
・学校の教育指針、目標、目標達成のための方策を知る

親の学校行事や地域行事への積極的な参加は、子どもにとっても刺激になります。また子ども自身が社会とのつながりを感じられる貴重な機会ともなるでしょう。

子どもと一緒にできることをたくさん確保する

子どもの学力アップのための取り組みをすべて実践することは難しいでしょう。また勉強の習慣化など子どもがすぐにできるようになるわけではありません。最初は親も手取り足取り、コミュニケーションを取りながら一緒に行うことになります。

取り組みに対しても、親と子どもが一緒に行うことで子どもへの安心感が生まれ、習慣化につながり子どもの学力アップの基礎作りができます。
・文化的な施設(図書館、博物館など)へ一緒に出掛ける
・ゲームやスマホ、テレビ視聴などのルールを守る
・同じ生活習慣(起床時間、就寝時間を同じにする)で過ごす
・読書や社会問題に対する感想や疑問点などを共有する

 

学力を高めるには親子二人三脚で

学力の高い子どもの特徴や学力アップのための取り組み、親としてできることを紹介しました。学力の高い子どもの習慣や行動を見てみると、子どもの学力アップのために自分たちが取り組んでいきたいことが見えてきます。学力アップのために習慣化することは多くあるため、できることからコツコツと続けていきましょう。大切なのは親も子どもと一緒に取り組むことです。ぜひ将来をふまえた、子どもの学力アップのための取り組みをはじめてみましょう。

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